第3話

「ごめんなさい、砦。」



「紗綾。……紗綾。」



彼はずっと私の名前を呼んでくれる。



……それに少ししか応えられない自分が、心底憎い。



どうして私はこんなにも優柔不断なんだろう?



彼を真っ直ぐに好きだと言ってあげられないんだろう?



……ねえ、どうして?





「紗綾。」



こんなに真っ直ぐ私の名前を呼んでくれる人なんて、他にいないじゃない。



なのに、どうして?

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