宣戦布告、彼は決意した

第2話

「紗綾…っ!!」



私を必死に呼んでくれている彼に、私は涙が出た。



……どうして彼はこんなに私を探しに来てくれるんだろう?



そんな必死な彼に私は涙が出たの、だと思う。





「千歳。ロック解除してやれ。」



「あいよー。」



四谷さんは千歳さんにそう言って指示を出し、車のドアロックを解除してくれた。



その音が聞こえた瞬間、砦は車のドアを開けて私を車から出す。



「きゃあ…っ!!」



「紗綾!!」



そして思いっきり私を抱きしめてくれて、その力をもっともっと強めて行く。



……心配、してくれたの?




私が塵山にいたこと、砦は知っていたのかしら?



彼にそんな想いしか抱かせてしまえないのが、……そんな自分が憎くなった。

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