第39話

しかしこの男は俺に喋らせることが目的ではなかったらしい。



別にそれで驚いたりはせず、ただ笑ってその続きの会話をする。




「そう。以前、襲われてる所を助けてくれて。……いい人だよね、彼。」



公浩さんをいい人呼ばわりする彼も珍しいが、公浩さん自らが人助けをするのもまた珍しい。



冷酷ってわけではないが、仲間以外の人を助けるのは彼らしくないから。



……ジッと、その男を見つめる。



強そうなわけでもないし、『飛車』にいる下っ端の男と闘っても負けそうな感じだ。



いや、見た目で判断するのもいけねえことだけど……強そうには全く見えないのも否めない。




「……あの、喧嘩とかします?」



「喧嘩?……口喧嘩は苦手なんだよなー。」



―――…論外、コイツ絶対拳出しそうにねえ。

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