彼の親友になりたかった

第36話

詰まらない人生だった。



親に愛され、周りに恵まれ――…ただ、幸せしか知らないそんな人生。




他人は羨ましそうに俺を見る。



幸せが俺を満たしてくれると、両親は思っていたのだろうか?



勘違いも甚だしい。




俺は幸せという言葉が大嫌いだった。



……不幸になりたい。



そう強く願うほど、幸せに満たされていくようで……自分が嫌いになりそうだ。



他人は俺の考えに同意しないどころか、不幸になれば幸せが良かったと嘆くはずだ!!と罵る奴もいた。



―――…それはそれで、結構だ。






ただ俺は、不幸を知りたかったのだ。

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