第52話

「……そんなに抱かれるのは、嫌か?」



「誰だって、好きではない相手に抱かれるのは嫌だと思います。」



「そうじゃねえヤツも世の中にはいっぱいいる。……現に俺に抱いてほしいって言ってくる女は未だにいるんだよ。」



「それでも!!」



「……。」



「それでも、私は砦以外には抱かれたくない!!」



「………。」



「砦じゃないと嫌なんです!!」



「………。」



「砦が、好きなんです。」



彼は私から視線を外して、車のシートに腰を落とした。



まだ納得してくれていないのかと思って、口を開くが。




「砦じゃないと―――」



「っせえんだよ!!さっさと、出てけや!!」



「…っ!?」



ランカさんは何かを怒鳴りつけるようにして、私を睨む。

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