秋田研修②

第35話

「シ―………シ――シイ…………」



「シ―………ナ…………」



「オ――-シイ…………」



……………………。


うる…………さい。


だれ?





「椎名ちゃん!起きて!早くしないと!着替えて!朝ご飯の時間だよ!終わっちゃうよ!は・や・く!!!」



ガバッと起き上がると女の顔が目の前にあった。


この鼻が高い女は…………………………



「……………………白井さん?」



「爆睡なんだもん。全然起きなくて。何回も呼んだり。体を揺すったり。ちょっと死んでるのかと思っちゃった。疲れてる?」



爆睡?


私、寝てた?


途中から記憶がない。



携帯を見ると切れていた。


充電してあったから電源は大丈夫みたいだ。



「椎名ちゃん?」



「ごめん。すぐに準備するから」



素早く準備して部屋から出た。


廊下はとても静かでみんなご飯を食べに行ったのだろう。



「椎名ちゃんの私服姿初めて見た!可愛い!」



「…………」



今日の予定はなんだっけ?


予定表は?


まぁ、必要ないか。


あっても見ないと思うし。




レストランに着くと並木先生がお葬式のように沈んでいた。


どうやら喰われたみたいだ。


お父さんが聞いたら笑うだろうな。



「朝はシンプル!」

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