第19話
「ありがとう」
馬鹿な伝説でも作れるんじゃない?
「そういえば、椎名ちゃんも1人だよね?柚月さん達とも、話してる時はあるみたいだけど。仲良しって感じじゃないみたいだし」
「…………」
「1人は楽だもんね?誰とも合わせる必要ないもん。自由に考えれる。自分の好きなことができるもん」
…………。
この女。
「私の場合、友達っていう存在は必要なかっただけ」
「必要がない?」
「そう。邪魔な存在だったの。そして、欠落してる部分でもあった」
「………ごめん。なんか」
「なぜ、謝るの?」
「なんか、悪いこと聞いたかなって」
「別に」
「椎名ちゃん。もう部屋から出ない?」
「出ないけど?」
「なら、出掛けてもいいかな?」
「うん」
「夜ご飯には戻って来るから!」
そう言うと、部屋から急いで出て行った。
あの子、カードキー持ったのかな?
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