「凛ちゃんも、運がないね。柚月壱夜は、裏会社の中で有名だよ。ほらっ。クロって言われてるはずだよ？いろいろだけど、凛ちゃん達の間では、クロって呼ばれてるはず」

クロ………

知ってる。

裏会社で、恐れられている中の１人だ。

顔も見たことないから分からなかった。

興味もなかったから、あっさりしか知らないし。

「凛ちゃんって、本当に凄いよね？クロは、知っておかないと」

「マスター、なんでそんなの知ってるの？」

「まぁまぁ。まずは、柚月壱夜だよ。学園の中でも、トップなんだ。ヤンチャな奴らが通う学園だからさぁ。強い奴が、トップにならないとダメでしょ？普通の学校なら生徒会長みたいなもん」

「そうね。まぁ、権力がかなりある人でいい？」

「うん。クロと接触しちゃったかぁ。う～ん。獅堂家と、凛ちゃんの繋がりがバレるわけにはいかないしなぁ」

「マスター？」

「まとめちゃえばいいか？じわじわとしていくのもいいか？いやいや、やっぱりダメ」

マスター。

「………凛ちゃん。何か言われなかった？」

「何か言われた？話したこと全て言って」

何か？

「遅刻するのはダメって言われた」

「あとは？」

あとは…………………

「次会った時は攫ってしまうってことも。だけど、それはふざけて言った言葉だと思う。遅刻はするなってこと」

「へ～ぇ。危ないことを言う男だねぇ」

マスター？

目が怖いよ。

「ねぇ？凛ちゃん？」

何？

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