第37話

「そんなにですか?私は重症ですね。そんなに、活躍しているのに知らないなんて。失礼ですね。これからは、テレビを見ます」



「んなことねぇよ。礼儀正しい子だなぁ。俺の息子連れて来れば良かった。博も、見習えよ。嫁さん、探すならこういう子を探せ。いつもいつも、馬鹿な女ばっかり。利口な女を探せ」



「うるさいなぁ。本気じゃないんだし。でも、37だし。ヤバイな。親父に言われてんだよなぁ。そろそろ、お見合いされそう」



「ぶはっ!お前が、お見合い?無理無理」



「俺だって、必死なんだ!でも、どれも裏ばっかり。純粋な子がいいのに」



なんだか、お嫁さんの話になっている。


猛さんって、結婚してるんだ?


お子さんもいるみたいだし。



「凛ちゃんも、結婚するなら真剣に考えろよ?誠也や博みたいな奴と、結婚しないようにな。顔より中身を大切にしろ。性格隠してる奴とかいるからな?結婚して急に暴力的になったとかあるだろ」



猛さんは、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。



「私は、結婚なんてしませんよ」



「んあ?いや、したほうがいいって。こんなに可愛いんだから。裏にいても、結婚はできるんだぞ?でも、まぁ。まだ、10代だもんな。考えられないよな?」




………………………………。





今、この男はなんて言った?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る