第16話

それからそいつはよく話しかけてきた。趣味は?とか兄弟は?とかね。

質問をぶつけてくるばかりで何してるのかよくわからなかったから

つい聞いてしまった。

「私と関わっていいことなんかないのに」

「…似てるんだよ。昔の俺に。俺も昔はそんな感じだったから、助けがほしかったからね。まぁ余計なお世話してるわけ」

とちょっと困った笑顔で答えてくれた。

でも、そんなことで信用できるほど人を信用してはいなかった。

いじめられてた記憶が消えなくてもがいた時期もあった。違う自分になろうともね。

それがあれに繋がるなんて思わなかったから。

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