第62話

それでもやめてくれないヒカルは、浅く抜けば、次は私の腰を掴み奥へと貫く。



乱暴なその腰使いに、私は「痛い」と泣いた。




シクシクと泣く私に、ヒカルの顔が耳元へと寄ってくる。そして呟く。


「中か、口。どっちがいい?」と。





―――耳を疑った。



中?


口?



まさ、か。



そ、いえば、ヒカル⋯⋯ゴム、は?



つけてないの?




目を見開いてヒカルを見れば、体を起こしたヒカルは私を見下ろし笑っている。




「早く選ばないと、戻ってくるよ?」




まるでそれは、他人事のようで。




中は、だめ。


絶対に、だめだから。




「中は、だ、め⋯!」


「じゃあ、口あけて?」



即答するヒカルの腰の動きは止まらない。


くやしい。


なんで、こんな奴に。




ふざけてる。


絶対、許さない。

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