第26話
「別れた方がいいって言ってるのに」
すっごくすっごく幸せな私に意地悪を言ってくるのは、ルイに似た弟だ。
今日、普通科のルイのクラスが少し遅れているらしく、私は下足場でルイのことを待っていた。
珍しく隣に女がいないその男は、やれやれ⋯という雰囲気が出ていて。
「もう、話しかけないでよ」
私は、ふいっと、ヒカルから顔を背けた。
「なっちゃんのためだよ?」
「やめて」
「後悔するよ」
「今すっごく幸せだから。絶対しない」
私の言葉に、ヒカルはクスクスと笑った。
「いずれ、分かるよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます