娯楽
1
6月になって梅雨入りした。
今日は水族館に来ている。
この日を迎えるまで、まだかまだかと連絡を待ち続けた。
彼はあまり自分から連絡をくれない。
連絡をしたら返事はくれるけど、電話も殆どかかって来ない。そんな調子だから、わたしも気を遣って再三連絡をする事を懸念している。
電話口でも声を聴くと嬉しくて、弾む気持ちが話し方に出てしまっていたのか、「何かいい事あった?」って聴いてくる。
あなたからの連絡を待ち望むわたしの気持ちは分かっていない。
それでも我儘を言いたくなくて、彼からのデートの誘いを待ち続けた。
あの日、水族館に行こうと言ってくれたのは本意ではなかったのかと…頭を悩ませては、彼を信じて静観していた。
それは降り出した雨と共に突然舞い降り…雨と一緒にわたしの元へ運んでくれた嬉しい知らせ。
珍しく鳴り出した電話の着信音…
ディスプレイには彼の名前が表示されている。
その名前を口にするだけで、胸がきゅんと
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