第4話 人生の失敗や後悔から学んだこと

 小学校一年生から高校卒業までテニスを習っていました。プロになれる実力もなく、習い事や部活の範囲のスポーツでした。

 中学校では部員が三十人以上の副部長をやらせていただきました。部員はまとまらず、馴れない先輩との上下関係や後輩との交流や同じ学年の部員の人間関係で部活どころではなかった記憶があります。最後には怪我をしていたこともあって、試合の枠のレギュラーで揉め、私たちは何も結果を残せませんでした。大人になっても、その試合は頭に残っていて、人をまとめる言葉や日々の行動が良くなかった自分が悔やまれます。

 高校での部員は四人でした。少ない人数ですが、副部長という立場になりました。和気あいあいとした部活で、練習というより自主練であり、試合も自分たちで大会に申し込んで組むというような驚きの部活でした。アマチュアの県大会でダブルス一位、シングルス三位という好成績と金メッキのトロフィーをいただいたのを最後に、苦い記憶で埋もれた私のテニス人生は終わりました。

 いまでも、中学校生活でもっとうまく発言していたら、立ち回りがうまく言葉に力があったなら、もっとみんなの気持ちを汲み取ることができて、よい結果になったのではないだろうか、と後悔しています。

 高校時代には、自分のペアになる人とうまくやろうと考えるようになったり、練習は言われたことだけを行なうのではなく、いろいろなパーターンを知り、自主的に練習したりしました。勝つことよりも、周りと楽しく思い出になるようにしたいと、考えるようになっていました。

 小学校ではリレーの選手や代表などに選ばれたこともあり、自信があった自分が、中学校では本当に何の成果も残せなかったことに、やはり物事はうまくできてないよな、と思い「自分なんて……」と投げやりな考えになることもありました。

 それでも、高校でのアマチュアの大会で良い成績を残せたので、努力を続けていれば、十分ではなくても、ほどよいレベルにはなれるという教訓を学びました。

 だからなのか、(その出来事だけが理由ではないけれども)言葉を勉強しています。テニスを通じて得たものは、少ないですが、いろいろな苦い思い出と教訓を得て、ぼちぼちと何事も努力を続けていけば、いいことがきっとあるに違いないと思っています。


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