第83話

お姉さんはそんな私たちを微笑ましそうに見ながら




「ねえ、泣き虫お姫様?」




「え?」



振り返ると、笑いながら小さな紙を渡してきた。




きれいな文字で、相原 美月 080-×××ー××× と名前と電話番号が書かれた紙を渡された。





「何かあったら連絡頂戴。あんたの見方は案外いろんなところにいるのよ。」




そういいながら、私の頭を撫でた。




少し懐かしく感じ、目を合わせた。




私は、きっとこの人に会ったことがあるんだ。





「じゃあ、またね。」




そういいながら手を振る彼女に応えるように手を振り榊の後に続き店を出た。

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