「一応病み上がりだから、今日はこのまま帰りましょう。もう会場に戻るのは難しいと思うので。」

さっきうずくまって、最終的には榊に抱えられて退出したのだから確かに戻ることはできないだろう。

「後で、お父様に怒られちゃうかな。」

「俺から怒られないように伝えておきますよ。」

「え？そんなことできるの？」

「お嬢様と違って俺は頭がいいので。」

「そっか・・・って私のこと馬鹿って言いたいの？」

「よくわかりましたね。」そう言いながらまた私のことを持ち上げた。

恥ずかしいからやめてほしかったけど、お酒が残っていてまだふらふらしているせいで歩けそうにもなく、諦めることにした。

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