第47話

二つ年下の弟は中学二年生だ。




彼は後継ぎ候補ということもあり、盛大にパーティが開かれる。




同じ敷地内に住んでいるが、私が住んでいるのは別館で本館に住んでいるお母様や浩一とはほとんど顔を合わすことがない。





「前に浩一と顔合わせたのっていつだっけ。」




「先日、旦那様が帰ってきたとき、一緒に食事取ったでしょう。」




「だって、あの時は会話はしなかったから。」




「あー、浩一様とお嬢様が会話をしたのは大体半年くらい前の旦那様の誕生日の時ですね。」




「そういえば、そんな前だったか・・・不思議だよね。姉弟なのにね。」



私が笑うと




「ほら、準備してください。学校行きますよ。お嬢様はいつの間にカメに転生したんですか。」




「私は、人間です!!!もう、学校行くよ!車お願い」



そう言うと榊は車のカギを振り回しながら玄関に向かった。

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