師匠との出会いから数日が経ち、レオンは老剣士の住む隠れ家で本格的な修行を開始した。剣技を学ぶだけでなく、魔法を剣に宿す術も同時に習得することになったが、その道の険しさはレオンが想像していたものとは全く違っていた。

剣の訓練は体力の限界まで続けられた。山の奥深くにある隠れ家は空気が薄く、昼夜問わず苛酷な自然環境がレオンの体力を削っていく。師匠は休む間もなく、次々と厳しい課題を与え続けた。

「剣を振るのはただの力技じゃない。魔力を剣に通し、動きを鋭くしなければ相手を圧倒することはできん。だが、そのためには鍛錬が必要だ。」

師匠の言葉を受けて、レオンは剣技と魔法の融合を試みたが、魔法を剣に通そうとすると、剣は重く感じられ、動きが鈍くなる。集中して魔力を剣に流すには、想像以上に精神力を消耗し、まるで全身が魔力に吸い取られているかのような感覚だった。

「一つの技だけでも難しいのに…」何度も心が折れかける。魔力の制御を誤ると、剣に宿した魔力が暴走し、自身を傷つけかねない危険もあった。

さらに師匠は、魔力を剣に込めた状態での「瞑想」という特殊な修行を課した。これは肉体的には一切動かないが、精神を極限まで研ぎ澄まし、剣と一体となることを目指すものだった。しかし、この瞑想の過程では、少しでも気が緩むと魔力が暴発し、失敗すればその場で意識を失うこともあった。

「魔法は剣にとって邪魔じゃない。むしろ、強化するためのものだ。だが、融合させるには限界を超えた集中力と、正確な魔力操作が必要だ。」

師匠の言葉通り、剣と魔法の両立は並大抵のことではなかった。レオンは毎日、筋肉の痛みや疲労、魔力の消耗による頭痛と戦いながら、少しずつだが確実に進歩していた。しかし、その代償は大きく、何度も限界を超えて倒れこむことがあった。

そして、そんなある日のことだった。修行の最中、彼の前に一人のライバルが現れる。

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