第2章 魔法の名門に生まれたレオン

レオン・アーデルは、魔法の名門アーデル家の次男として生まれた。幼い頃から天賦の才を持ち、どんな魔法も一度見ればすぐに使いこなすほどの実力者だった。両親も兄も、彼が一流の魔法使いになると信じて疑わなかった。


だが、レオンには一つの秘密があった。それは、幼少期にふと手に取った剣に心を奪われたことだ。


「魔法だけじゃない。俺は剣も極めたいんだ。」


しかし、アーデル家において剣術は卑しい技とされ、彼の願いはいつも否定された。


「魔法に集中しなさい、レオン。剣など、我々にふさわしくない。」


そんな家族の反対を押し切る勇気は、幼いレオンにはなかった。それでも、彼の心には剣への情熱が消えず、夜になるとひっそりと鍛錬を続けていた。

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