第48話
「君は遊びすぎたね。人のカラダで暴れすぎた。大勢を犠牲にして」
「そんなの知るものか!ヤツらは私を見捨てたんだ。当然の報い!!」
「そうか。されたいんだね。除霊を」
覇月は額に紋章が浮かび上がった。
それは紛れもなく、陰陽師一族を象徴する印。
「生命にはね、いらないものなんてないんだ。君には在るべき場所に帰ってもらうよ」
悪霊の周りには魔法陣が描かれていた。
見えない縛りに悪霊は苦しんでいた。
「ヤメロ~……」
「在るべき場所に帰りなさい。安らかに眠るが良い……………」
複数の札を悪霊の少女に張り巡らされた。
少女のカラダは次第に消えていく。
『ごめんね。お姉ちゃん』
消えていなくなった少女はたしかにそう言った。
ごめんね。と。
不意に涙が溢れてきた。
なせだろう。
私の中に誰かの記憶が流れ込んできたのだ。
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