第46話

結は攻撃音に目が覚める。




「あれっ、私…………」




重い目を擦ると、少年に腕を捕まれ木の枝に移動していた。




「な、なに!?」



「何寝ぼけてんだ。しっかりしろ」



「え?」



「お前はさっきまであの悪霊に取り憑かれていたんだぞ。普通の人間なら死んでいたんだからな」




私、死んでたかもしれないの?



そう思うだけで怖くなる。




「泣いてる暇ないぞ。あの悪霊、更に凶暴化してる。俺じゃ対処できないんだ」



「そんな…………じゃ、私たちはどうすれば…………」



「命乞いするしかないようだな」




そんなっ。




「カラダ~……………」




悪霊は目の前に迫ってきた。



いやだ。まだ死にたくない。



こんなとこで死ねない!




「………!また…………」




神秘的なベールに包まれ、悪霊は次第に浄化していく。




「え…………?」



「これは、陰陽師の力…………?」

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