第21話

私はお母さんの死を受け入れられずお母さんの手を握ったまま泣き叫んだ。




キィィとドアが開く音がした。




「結…………どういうことだよ。説明してくれよ。なんで、父さんと母さんが死んでるんだよ。お前が全部やったことなのか?」




おにいは現場にいた私を疑っている。



しかし疑うのも無理はない。



現場ににいたのは私一人。



そしてお母さんの返り血と止血するためについたお母さんの血。



信じろという方が無理な話だ。



しかし、事実上私はなにもしていない。



お母さんはただ私に生きろと言い、命懸けで私を助けたのだ。



そんなことを言ってもおにいが信じるわけはない。



私を憎しみ相手として見るだろう。



だって、おにいは私がお父さんとお母さんを殺したと思っているのだから。

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