第4話

ももちゃんはそう言うと、下に降りていった。






「はぁ…………疲れた。……着替えるか。」






彼は佐々木桃矢ささき とうや。お隣の佐々木さん家の長男。




小さい時から近所の子から〝ももちゃん〟って愛称で呼ばれてるから今でも私はそう呼んでる。




2個年上の大学1年生。




昔っから、意地悪で……すっごい怖い。家がお隣だからいつも突っかかってきて最悪最低なやつだよ。





春から大学生だから、やっと離れたと思ったのに……あの人本当に暇だなぁ……






着替えを終えて1階に降りると、うちの両親とケタケタ笑いながら話をしているももちゃん。





馴染みすぎだろ……あんた何もんだよ。





くう……



ムカつくなぁ……





「ああ!!!私のプリン!!!」楽しみにしてたコンビニ限定プリン……手に入れるの大変だったのにいいいい





「いやー、ごめんごめん……苺ちょっと酸っぱいから、プリンもあげちゃった。」てへぺろっと舌を出すパピー……




パピーよ……可愛ねえよ!!てゆうかほんとにももちゃん大好きだな!!おいっ!






「きゃんっきゃんっ」1か月前からうちに来た新入り。豆柴のとろろも、ももちゃん大好き過ぎてももちゃんにずっとくっついてる。




とろろ……私には全然懐いてくれないのに……

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