フォトグラファー 《photographer》
元宛 柊花
第1話 写真家・転生
周りが暖かい。そして、温もりが感じる。俺はそう思いながら、そこに居た。何でここに居るかわからない。そして、ここは現実なのか。現実じゃあ有り得ないような空間だ。夢なのか?そう思いほっぺをつねる。しかし、痛かった。夢じゃない。ならここは何なのか。
周りには何もない。雲の中のような空間であちこちにキラキラとした何かがある。その中で一番光る物があった。そこに行こう。足を動かす。そこに地面はあったようだ。
光るものを手に取る。光が小さくなっていくと見えたのはカメラだった。僕はそのカメラのレンズを覗く。そして、1枚パシャリと撮った。
【そなた。カメラを使えるのか?】
空間全体にそう言う声が響く。伯父さんのような渋い声であった。ビックリしたが、質問の意味を理解し頷く。するとまた声が聞こえてくるのであった。
【声しか出せない、私からのお願いがある。】
少しの間が開く。そして、
【そのカメラで今から君が行く所の写真を撮ってきてくれないか?】
これから行く所……?どういう意味だ。でも、何だか楽しそう。写真を撮れば良いからやってみるか。
僕はまた頷く。すると、声が聞えるのであった。
【じゃあ。行ってらっしゃい。】
急に周りが眩しくなる。耐えられなくなったので目をつぶり。更に腕で隠すのであった。
暑い。ホントに夏は嫌よね。私はそう思いながら、川から水を汲み周りにばらまく。こうすると涼しいらしい。母さんが良く言ってた。私は周りを見渡す。そして、1人の青年を見つけた。手には見られない物を持っている。気になる。私は、気づいたら足が動いており、走り出していた。
——ここは?
起き上がり周りを見渡す。服はいつの間にか来たこともないようなものを着せられているし、腰に何かついている。立ち上がって周りを見ると草原であった。そして、手元にはさっきのカメラがあるのであった。一眼レフであった。画面もあるらしいから開く。
《システム起動。実績……。残り998枚。》
そう声が聞こえるのであった。1枚目にはさっきのところの写真だ。場所もわかるらしいが???となっている。何の基準で撮られるのだろう。試しに1枚撮ってみる。すると、写真とルムス草原という場所が2枚目に書かれている。そして、実績も1つへった。もう1枚撮る。しかし、減ることはなかった。
(つまりは999枚別エリアで撮影しないと行けないのか。)
———面倒くさ
その言葉が脳内に流れる。しかし、頷いてしまったのでやるしかない。歩きだそうとしたとき。横から声をかけられるのであった。
「君~。その持ってるやつなに!?」
to be continued
フォトグラファー 《photographer》 元宛 柊花 @syuuka_genwan
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