第76話

「やべ………口が滑った……」



真っ赤な顔をする慶太くん。


それは夕日のせい?


それとも。



「慶太く………」


「あんまこっち見ないで」



慶太くんは私の視界を遮り距離が近づく。



「…………!」



唇が触れてしまいそう。




「けいちゃん?」



聞き覚えのある声。



そこには、息を切らした慶太くんの彼女がいた。

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