第45話

すごく慶太くんに会いたかった。


好きだと伝えたかった。



けれど、慶太くんには可愛い彼女がいた。


私とは比にならないくらい可愛い彼女だった。



幽霊になった今、私には勝ち目はない。



幽霊の私は慶太くんの隣を歩く資格ない。


手すら繋げない。


抱きしめてもらうことだって叶わないんだから。




現実を受け入れるのがこんなに難しいなんて知らなかった。

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