図書館の2人

第80話

病室から彼女を連れ出し、少し歩くとさっきの女性がいた。





「まりあ……本当にごめん……姉が…まさか…まりあの婚約者と浮気をしていたなんて…」泣きながら謝るはなちゃんに彼女は優しく微笑んだ。




「はなちゃんのせいじゃないから…」





「ここじゃあ、あれだし…一度コーヒーでも飲んで話しませんか?」2人を連れて病院の中にあるカフェに入った。




昼のピーク時を終えていることもあり人は少ない。




コーヒーを頼み、少ししてコーヒーが届くと一口飲んだ。




2人は何も話さずにコーヒーの揺れを見つめていた。





「多分……あの2人に肉体関係はなかったと思うよ。」そう言うと2人は顔を上げた。




「仲のいい友人…いや…きっとそれ以上の感情はあったと思う……でも、2人の目的はそれではなかった思う。」





「でも…何ヶ月も一緒にいて…そんなことって…」はなちゃんはそう言った。






「まぁ、すべて僕の感なんだけどね…2人とも少し僕の昔話につきあってくれるかな?」

本当は誰にも言うつもりはなかった。





でも、あまりにまりあさんが不憫だった。

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