第55話

どんな時だって記憶の片隅には彼女が居た。





高校時代死のうとしたのは出来心だった。




決まった将来。




俺は愛人の子供だったため、隠されて育てられた。





前妻がなくなり、再婚したのが母だ。前妻の子どもに負けないように俺を育て上げようと必死だった。




でも、いつだって親戚から冷たい目線を俺は浴びせられ続けた。



母はハーフだ。俺はクォーターということになるが父にも母にも似ていなかった。




母側の祖母の血を強く引きすぎた俺は青い瞳に色素の薄い髪色で、初めは父は俺を自分の子供として認めなかった。




DNA検査が一致し、父には認められたが親戚はいつも疑っていて行きづらかった。





それでも決められたレールをただ歩いている時に彼女に出会った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る