第93話

「絶対に、助けてやるから⋯」


私に沢山忠告をしてくれている雅は、血を見せなければ本当に‘ノーマル’なのだと、頭で理解する。



「トイレとか⋯どうすれば⋯」


お風呂とかも⋯。



「煌に言うか、仁に言えばいい。仁はこの部屋の2つ横の部屋だから」


「は、はい⋯」


「じゃあそろそろ行くね、あまり仲良く喋るところを見られたら良くないから」


「良くないんですか⋯?」


「うん、この中には嫉妬でイカれるやつもいるから」



やばい奴らが集まる場所⋯。



「本当に困ったら、俺の部屋においで」



そう言った雅は、扉の前からいなくなったと、雰囲気で分かった。

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