「ほ、んと⋯ですか？」

扉の向こうにいる雅が、神様だと思うほど、光が見えたような気がして。

「今は無理だけど⋯、開いたら陽向ちゃんを逃がすから。残り数日、絶対に誰にも悟られないようにして」

今は無理？

開いたら？

「今からは⋯ダメなんですか？」

残り数日って、なんで？

「この建物は一定期間、外と完全に遮断するために出入口にシャッターが閉められるから。陽向ちゃんだけじゃなく、俺らも外に出ることは不可能なんだ」

シャッター？

出入口？

そんなもの、ここに来た時は無かった。

「ど、いうこと⋯？」

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