お茶という名ばかりの

第63話

と言っても田中くんのマンションは知らないからマンション近くのコンビニで待ち合わせることに。



「一ノ瀬!」



遅れてコンビニにやって来たのは田中くんの方。



「……遅い」


「ごめんて」


「持ってきてくれた?」


「え?」


「キーホルダーだよ。田中くん家の近くならわざわざ家に行かなくてもいいでしょ?」



冷たくしてみた。


これ以上距離を縮めても良くないのよくわかってるから。



「一ノ瀬ってそんな性格してたっけ?」


「それはっ……」



これ以上田中くんを好きになっちゃいけないんだもん。


優しくされても優しくしても無意味だし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る