だから緊張で視線が絡み合っても目を逸らしてしまうし話しかけられても塩対応でしか話せない。

逸らしても視線が絡まる。

朝礼が終わり、仕事開始。

パソコンと向き合っていると上司の皆川さんに呼ばれた。

あ、例の件だよね。

教育どうのこうのは正直どうでもいい。

田中くんと仕事で絡むのが嫌。

だって、気まずいじゃん！！

あの日、田中くんキスしてきたんだよ？

向こうは寝ぼけていたから覚えていないのは当然だろう。酒も入っていたし。

自分だけ覚えているという事実がとても恥ずかしい。

「一ノ瀬〜？」

再び呼ばれているのに気付き慌てて立ち上がった。

「今行きます！」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい