第40話

信じられないことが起きた。


目の前の状況についていけない。



「改めまして大阪から異動してきました田中 紘といいます。わからないことばかりですが優しく指導していただけたら幸いです」



田中……紘。



田中紘と申しましたか?




「………!」



田中くんとバッチリ視線が合ってしまい反射的に目を逸らしてしまう。


あ、やば。


いつもの癖というか、中学の時と同じことをしてしまった。


あの頃は田中くんに恋していたから見ているだけで幸せだった。


遠くで眺めてるだけで満足だった。


けれど全く話せないわけではなくて、あの頃から瑠奈と松本くんが仲良かったから自然と田中くんと接する機会もあるわけで。

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