第70話
その後、警察がいっぱい来て、色々なことを聞かれた。
私は頭が一杯一杯になりながら答えた。
「ごめ…ん…なさい……私のせいだ…私を庇って……リカ…轢かれちゃった…」あの時は、リカのことしか考えられなくて、車のナンバーも何も見れなかった。
「ごめん…なさい…洋……ごめんなさい…」私は椅子から降りて洋に土下座をした。
「そんなことしなくていいよ。悪いのはリンじゃないから。」洋は冷静にそう言って私の頭を撫でた。
「すいません、動揺しているみたいだから、一回休ませていいですか?」裕二さんが警察の人たちにそう聞き、私は別の個室に移された。
それからの記憶はあまりない。
いつのまにか、気を失っていて、目が覚めたら、リカのお通夜に行くと言われた。
用意してもらった服に着替えて、裕二さんに連れられるまま葬儀会館に向かった。
お葬式も同じだった。
リカのお葬式にはたくさんの人が来た。
愛されている人だった。
それを私が奪った。私を庇わなかったら、リカは生きていたのに。
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