第59話
とうとう私も卒業が近づいてきた。
自由登校期間になったため、殆ど学校にはいっていない。
古本屋のバイトをしながら本を読む毎日を続けている。
ふとした時に、洋と彼女のことを思い出した。
なんでこんな気持ちになるのかはわからないままだ。
3月になり、私は卒業した。
楽しいばかりの高校生活ではなかったけど、この高校に入ったことを後悔はしていない。
「先輩!あの、どうしても付き合っては貰えませんか?」犬飼くんが聞いてきた。
彼は最後まで私にアプローチをしていた。
「ごめんね。犬飼くんがいい人ってことはわかったよ。でも、付き合うことはできない。」そう言うと彼は「そうですか…わかりました。」と言いニコッと笑った。
「一つ聞いてもいい?」ずっと聞きたかったことがあった。
「?…はい。いいですよ。」彼は不思議そうな顔をした。
「なんで、私を好きになったの?」私は自分に魅力なんて感じられない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます