第50話

秋がすぎ、あっという間に冬になった。




11月25日、今日は私の誕生日らしい。




「リーン、誕生日おめでとう。」朝から、テンション高めにリカがクラッカーを鳴らした。





「おめでとう。」と言われて、自分が誕生日だと言うことを思い出した。





昔から誕生日なんて祝ってもらったことなんてなかった。






ただ生まれただけの日。






ただの平日だった。





でも、今年は違った。リカは仕事を休んで遊びに連れて行ってくれた。





リカは、車を持っていないから裕二さんの運転で遊園地に行きプレゼントもくれた。





プレゼントも初めてもらって、誕生日を特別な日に初めて感じた。





リカからはマフラーをもらった。ふわふわな白色のマフラー。




裕二さんはすごくよく飛ぶ水鉄砲をくれた。





「え、この時期に水鉄砲?」ってリカはドン引きしていた。

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