最愛の人

第23話

覚めるとベッドの上にいた。




自分の部屋の布団ではないことはすぐにわかった。





「あ…昨日、洋に話したんだ…」




昨日あったことを思い出した。





今日、学校から帰ったらママに全部話そう。





「おはよう。」リビングに行くとリカがいた。





「おはよう。」私が答えると「洋から軽く聞いたよ。何かあったらすぐに連絡して。」そう言われて私は頷いた。





リカの家と私の家は15分くらいの距離だ。






学校に行くには制服が必要だから、一回家に帰らないといけない。





この時間はママとあの人は寝ている。





きっと、制服を取りに帰るくらいなら誰とも接触しないだろう。





「リカ、泊めてくれてありがとう。私制服を取りに帰るね。」





「うん、分かった。」リカはそう言うと、心配そうな顔をした。





「大丈夫だよ。この時間は2人とも寝てるから。」そう伝えるとリカは困ったように笑った。

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