第69話

翌朝、セットされた目覚まし時計が鳴った。


6時20分。



物心ついた時からすんなりと起床出来る私は、「もうちょっとー、あと五分」とか言ったことがない。



起き上がり、制服をきて、

机の上に置かれた鏡で髪型を整える。



6時半ぴったりにリビングに行くと、そこにはシーンと静まりかえっていて、誰もいなかった。


その代わりに、昨日と同じで「勝手に食べて」という置き手紙があった。


食卓にあるのはラップを掛けられたご飯と、昨日の味噌汁。


それの横にある洗濯物。

どうやら私の服を洗って、干して、畳んでくれたらしい。



もしかして、これも奈央が?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る