第49話

「....なんでいる?」


「しばらく来れないから渡に来たのよ。────そちらは、奈央の彼女さん?」



その女性の視線が、私の方向く。

大人の女性、赤い口紅がとても良く似合っている。



「あんたの友達の娘、忘れてんじゃねぇよ」


冷たく奈央が言う。



「あら、じゃあこの子が美優ちゃん?大きくなったわね」


え?

私のことを知ってるの?



「小夜子です、美優ちゃんのお母さんとは高校の時に友達になったのよ?」



小夜子さん?

え、この人が?

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