第48話
もしかすると、響も年子なのか?とか考える。
「あら、奈央じゃない」
その時、『KINOSAKI』の家から誰かが出てきた。スーツを着たその女性は、奈央の名を呼ぶ。
黒髪の、ロングストレート。
30代ぐらいだろうか?
細くて、スタイルもよくて、優しそうな女性。
奈央は、その女性を見た瞬間、歩いていた足を止めた。
奈央?どうしたの?と思いながら、奈央の方を向くと、私と初めて会った時のように眉間にシワを寄せていた。
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