第38話
「あ、あのさあ」
ガラスが入った袋をリビングの端に置いているゴミ箱に捨てた奈央は、カウンターキッチンの横にある物置から掃除機を取り出した。
充電式の掃除機なのか、その掃除機にはコンセントが無かった。
「じゃあどうして私を住まわせてくれるの?」
奈央は掃除機のスイッチを入れ、破片がまだ散らばっているであろう場所を吸い込んでいく。
「──親には逆らえないから」
そう言った奈央の声は、呆れたような、絶望にみちたようなか細い声だった。
親って、小夜子さん....?
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