第41話

「ゴム⋯つけたくないの?」


「当たり前だろ」



ゆっくりと動き出す晃貴の、腕を掴む。

当たり前だろって⋯。

付き合う時、つけるって言ってくれたのは晃貴なのに⋯。



「は、外すの⋯?」



もし、晃貴が外したいって言ったら⋯。

晃貴が好きな私は、多分、イヤって言えないかもしれない。



「はあ?外さねぇよ」



はあ?って⋯。

言ったのは晃貴なのに。



晃貴は何も言えなくなった私を抱きしめ、体を起こす。

初めの体制に戻った晃貴は、痛いぐらいに私を抱きしめ。



「はやく結婚してぇ⋯いつ外せんだよ⋯」



なんて言ってくるから⋯。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る