第11話

嫉妬深い晃貴⋯。



「ずっと言っとけ」


「うん」


「それも。ずっと俺にさわっとけ」



それ?

ああ、髪?

頭撫でてろってこと?


俺にさわっとけって、それはつまり本が読めないって事で。


本にさえ、嫉妬をする。



「俺がいいって言うまでやめるなよ」


「うん」


「やめたら怒るからな」


「うん。ずっとしてれば、許してくれるの?」



私が聞くと、晃貴は目を向き直し、意地悪そうに笑った。




「許さねぇよ」



―――だから、ずっと好きだって言ってろ。

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