第66話

翌日から私は夜はバーでバイトをして、会いている時間はコンビニでもらバイトをするようになった。





そして、毎晩日向に呼ばれる。





そういう暮らしをしていた。




お父さんは年を越す前に退院が決まり、家に戻ってきた。




相変わらず、部屋に引きこもり、執筆をしている。




二人きりの生活は、顔を合わせることがほとんどないため一人も同然だった。





朝から晩までバイトづくしの私をみて東雲くんは心配してくれた。





「昼間もコンビニでバイトしてるのか?足りねえの?給料」





お給料が足りないわけではない。





何かをしていないと、一人になると、いろいろ考えてしまうのが嫌だった。





お給料は、前よりも増えてるし、二人が母のとこに行ったことで、お金はそんなに掛からなくなった。






「そういうわけじゃないんだけどね」そう言いながら笑う。




彼は




「あんまり無理するなよ」って言ってくれた。




やっぱり優しい人だと思う。

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