第339話

後ろを向けば和臣はバスローブ姿ではなく、バスタオルを腰に巻いてる姿だった。


いつも下ろしている前髪を全て上に上げオールバック状態にして。髪が濡れているからか、いつもと違う髪型だからか、上半身が濡れているからか、すごく雰囲気が違って。


魅力がありすぎる·····。




お茶をテーブルの上に置いた和臣は、ベットの方へと行き。色気を漂わせながら、私に「こいよ」と手を伸ばす。



私は言う通りにソファから立ち上がり、ベットに座る和臣の手を掴む。

和臣はそのまま私を真横に座らせると、「手はもう痛くねぇのか?」と、手を離し私の手のひらを見つめる。



「うん、痛くないよ」


瘡蓋になっていた傷口はもうすっかり塞がっているし、割れた爪も伸びてきて、家事をするのにも支障はなく。



「いつ行くんだ?」


引越しのこと言っているのだと、すぐに分かった。



「3月中には·····4月からの新しい学校に間に合わせないといけないし。侑李も早い方がいいから」


「·····そうか」



もう1ヶ月もないと思う。

普通だったら1ヶ月は長い期間だけど、私にしてはとても短くて。

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