第39話

「お母さん!お父さん!!」


侑李は2人の顔を見た直後、ぱあっと私に見せる以上の笑顔を出し、ベットから出ようと足を出した。



「侑李、調子どう?」


「大丈夫か侑李」


「大丈夫だよっ、来てくれて嬉しい!」



両親と侑李、3人の光景をみて、少しだけ複雑な気分になった。



「私、何か飲み物買ってくるよ」


せっかく3人で話すんだもん。水入らずの方がいいよね·····。3人で会話をしているのを横目に、私は病室を出た。


別にイヤなわけじゃないけど…。


私は毎日来てるっていうのに、たまにしか来ない両親。


遊李の反応が全く違う


そりゃあ久しぶりだから、遊李の反応は当たり前だと思う



まだ、小学4年生だし





私が病室から抜けた理由だって、本当はあの場に居たく無いだけなのに



馬鹿みたい

なにが水入らずだから…よ。




こんな事を思う自分に腹がたつ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る