第16話

「ここにいる奴ら全員──…、好きな女ができれば、きっと俺の言ってる意味も分かるよ」



少し、俺に似ている魁輝は、「……よう分からん」と、煙草の火を消していた。








他の奴らの行為を何度も見た。それでもやっぱり興奮しなかった。1番自分に似ている魁輝の行為を見ても人を殺してるところを見ても、俺の異常性癖は反応しない…。


全く、ムラムラしてこない。




ここに来て1ヶ月が過ぎた頃、『報告』の最中、『データはとれた』と俺はここを出ていくことになった。


データ…。


なんのデータが取れたんだと思った。





『ここから出れば昔みたいに、人を殺しちゃだめだよ?』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る