第74話

あたしはずっと辰巳さんが好きだった·····。


でも辰巳さんに振り向いてもらえず。


そんな辰巳さんには彼女が出来て。


そのまま引退して、滅多に会わなくなって。


たまり場はあたしの知らない場所みたいで。


兄のような存在の大駕にはキスされて·····。


隼翔には脅され·····。




なんで大駕はあたしにキスしてきたの?あたしが煽ったから?それとも隼翔みたいに気まぐれで手を出したの?



気まぐれで·····




――あいつは気まぐれで手ぇ出さねぇよ



ふと、お兄ちゃんが言ったことを思い出した。



気まぐれでは手を出さない?

じゃああれは気まぐれじゃないの?




――大駕と付き合えば?


湊も、そんな事を言ってて。




嫌じゃなかった。

隼翔に首筋を舐められた時は嫌だったけど、大駕とする時は嫌じゃなかった。というより呆然って感じで。

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