第5話

「その人が辰巳さんじゃない男と歩いてるの!南高の生徒だった!」


「それ見間違えたんじゃねぇの?」



大駕がため息を出しながら、「お前ってほんと、辰巳の事好きだよなあ」と、ドスッと私が座る横に腰をおろし、馴れ馴れしく私の肩に腕を回してくる。



「ほんとだし!私何回も彼女のこと見に行ったもん!絶対見間違えるはずない!」


「何回もって、お前それストーカーって言うんだぞ?」


「うるさい大駕!ストーカーじゃない!」


「えーでも、本当だとしたら辰巳の彼女、浮気してるってことー?それやばくない?」


実さんはいい事聞いちゃった、みたいな口調でクスクス笑っている。っていうか面白がっていて。



「彼女って美優って子だろ?1回見たことあるけど、そんな浮気とかする子には見えなったけど」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る