第25話

やっぱり私服に着替えて少しメイクしてきて正解だった。

こんなところに女子高生が入ってきたら追い返されるよね。


すると、


「ねぇねぇ君一人?」


振り返ると、ダークブラウンの髪を軽くワックスでセットしたいかにも大人な男性が声をかけてきた。


「…一人…というか、人を探してまして…」

「人探し?なら俺も手伝うよ。」


と言って、私の腰を軽く抱き寄せた。

稀雄とは違う感覚にゾワッとして、思わず突き放した。するとその男の人はさっきの優しい顔が嘘だったかのように表情を変えた。


「あ"?人がせっかく優しく声掛けてやったのになにすんだよ」

「ご、ごめんなさい!…自分で探すので大丈夫です。」


そう言って離れようとした。

しかし、男の人は私の肩を無理やり引き寄せた。


「逃がすかよ。こんな上玉」


そう言うと、男の人は私を無理やり店の外に連れ出そうとした。

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